フィアットは輸入車なので右側通行を基本に設計されています。ドライバーシート周りも左ハンドル用に作られていて一番の違いはウィンカーレバーでしょう。ウィンカーレバーはISO(国際標準化機構)に基づいていますが左側に座っている運転手が使いやすいようレイアウトされています。オーディオやUCONNECTの電源スイッチも左側になっています。チンクエチェントのシガーソケットも左側ですね。ちなみに日本車のウィンカーははJIS(日本工業規格)に基づいて右側に取り付けられています。500の特徴的な3連スイッチは左からECO/SPORT/CITYモード、ハザードランプ、リアフォグランプ/フォグランプ並んでいますがランプスイッチよりモードスイッチを運転席側に配置するのはフィアットの考えがあったと思います。
さて、私ごとですが一番左のECOスイッチを走りのシーンによって押すことが多いですが左側にはスマホを取り付けているため押しづらく不便を感じていました。お客様からもECOスイッチをステアリングに近くに設置できないかと言われたこともあります。
そこで左右のスイッチを入れ替えてみました。アバルト500/595でもココぞという加速時に素早く押せると良くないでしょうか?修理工場としての専門的な作業では無いので「いいな」と思った方は自己責任でチャレンジしてみてください。
1.ダッシュボードパネルを外します。(外し方はググってください)
●空調パネルの引き抜きはものすごく硬いです。●つまみはどちらかに回しておくと後で合わせやすいです。●スイッチコネクタは細いマイナスドライバー等で外します。
2.ハーネスの入れ替え
ハーネスは3つのスイッチライン、照明ライン、コモンライン(共通線)の合わせて5本あります。そのうちの両側のスイッチハーネスを入れ替えるだけです。私はスイッチの予備がありすぐにもとに戻せるようにスイッチを改造することにし内部のプリントパターンを切って入れ替えることにしました。車体側のハーネスを入れ替えても同じです。
▼スイッチ基板
▼プリントパターンを切断しジャンパー線で入れ替える
車体側コネクタのハーネスを入れ替えてもよい
▼入れ替えるピン位置
3.スイッチのボタン部分を取り外して入れ替え
ボタンは決められた位置にしか入らないよう溝が作ってあるのでそこを削って入れ替えます。
▼ボタンには違いがあるので当たるところを2個とも削る
▼赤の溝を作るよりスイッチ本体側の突起を削ったほうが簡単
終わったら組み付ける前にスイッチが正常に動作するか確認してください。
ダッシュボードパネルの爪にハマっている金具が車体側に残ってしまっていることがありますので注意してください。
今回の記事は作業が理解できる方や道具を持っている方のみの情報になるため細かい説明は省略しています。
LET’S ENJOY FIAT LIFE.
(WEB担当スタッフ)