給油口キャップの劣化

フィアットの給油口キャップは劣化します。

 

キャップのゴムのパッキンが劣化します。

▼劣化すると給油口からガソリンが揮発してしまいます。(危険です)

 

それ以外にもあります。

それは「ロック」が出来なくなる、すなわち鍵無しでキャップが開いてしまう症状で、鍵がかからなくなる症状です。この症状は製造から7年ぐらい?もしかしたら5~6年ぐらいで起こってしまうかもしれません。もしかしたら、気づいていないオーナーもいるかもしれませんので、試しに鍵を刺さないでキャップを回してみてください。

 

▼フューエルキャップのキーシリンダー

 

原因はキーシリンダーです。キーシリンダーが回ったときに、キャップをフリーにさせるための先端部分がだんだん曲がってきてしまうからです。

 

▼曲がった先端部分のクランク(赤いところ本来あるべきところ)

 

この先端のクランクですが、キャップを鍵でロックしているときは、キャップが開けられないようにつまみが空回りするようスライドロックを動かしています。

 

▼キーシリンダーを取り外した中(赤いところにキーシリンダーのクランクが入る)

 

▼スライドロックと硬いスプリング

 

このキャップは つまみをロックさせる側にスプリングが作用していて、鍵を掛ける事でスプリングを縮ませスライドロックを作用させキャップをフリーにしています。しかし、長年スプリングの力で押されている先端がだんだんと曲がってきてしまう現象なのです。

スプリングを逆に作用させた方が良い気がしますが、締め過ぎた場合にクラッチが働くようにするためと、壊れた場合キャップが開かなくなるリスクを避けていると思われます。

 

▼キャップのつまみ側にある飛び出たスライドロック

 

▼キャップの車体側の内部(ギザギザにスライドロックが引っ掛かる)

 

キーシリンダーの曲がった先端をもとに戻そうにも、アルミダイキャスト製なので力をかけると折れてしまいます。

 

▼曲がったキーシリンダーの先端

 

先端の曲がりが軽度の場合はスライドロックの加工で補修できますが、ここまで大きく曲がってしまうとキーシリンダーの交換しかありません。今までの同一キーのシリンダーでの修理はディーラーにしか対応できないため、一般の修理工場では新しいキーでの対応になります。

(WEB担当スタッフ)

 

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