フィアットのシガーソケットってグラグラしませんか?
最近ではシガーライターの為ではなくアクセサリー電源用のソケットの用途が多く、現在ではアクセサリーソケットと呼ぶようにもなってきて、スマホの充電器やポータブルナビなどシガーソケットに電源アダプタを差し込んで使うことが増えてきています。
しかし何故かフィアットのソケットはグラグラして収まりが悪いです。
というのも、シガーライター(アクセサリー)ソケットの径がわずかに違うのです。
シガーライターソケットは「ISO 4165:2001」で規格されています。
規格は2種類あり、
21mmタイプ
ソケットの内径:20.93-21.01 mm
プラグの外径:20.73-20.88 mm
マキシタイプ
ソケットの内径:21.41-21.51 mm
プラグの外径:21.13-21.33 mm
ドイツ規格「DIN ISO4165」やアメリカ規格「SAE J563」もISO4165と同様だと思われます。
国内では、「JIS D5807-1991」自動車用シガーライタで規格化されています。
ソケット内径:20.95 mm±0.05mm(20.90-21.00mm)
プラグの規定はありませんが、参考としてアクセサリプラグの主要寸法は記載されています。
プラグ外径:20.6mm±0.1mm(20.5-20.7mm)
シガレットソケット(アダプタ)は規格化が遅かったのか、何タイプもありますね。
さて、フィアットのシガライターの寸法を測ってみると、
ソケットの内径は、22.0mm
プラグの外径は、21.8mm
この寸法はISOの2種サイズや、JISサイズでもありませんでした。
独自サイズなのか別の規格なのかわかりませんが、ソケットとライターセットで使うことが前提なのかもしれませんね。
フィアットのシガレットソケットとシガライターを作っているのはCASCO、コネクタ類を製造しているドイツの老舗自動車部品メーカーで自動車シガライターの特許も持っています。自動車シガライターのルーツの会社と言っても過言ではなさそうです。
CASCOの他にもBOSCH、HELLAなどいろいろと調べてみると、マキシサイズは出回っておらず、21mmサイズのISO、SAEタイプと22mmサイズのフィアットタイプの2種類が存在するようです。しかし、信頼できる情報は得られず、どちらが標準なのか、名称も各社まちまち、国によっても違うのかわかりませんでした。
▼左:一般タイプ(21mm) 右:フィアット純正(22mm)
外径が21mmタイプと22mmタイプとの差が1mmもあるので、グラグラになるのは当然ですね。
ただし、日本向け正規輸入のチンクエチェントも数年前から21mmタイプに変更になったようで、グラグラになりません。
変わって、アクセサリープラグの話
▼一般的なシガーアクセサリープラグ
この写真の6個のプラグは2種類に分けられますが分かりますか?
右側の3個は先端に溝がありません。
左側の3個には先端に溝があります。
この先端の溝はシガーライターソケットの奥にある発熱部を固定するバネ(バイメタル)が引っ掛かるところです。
▼押し出したシガーライタの発熱部
▼赤丸のところが発熱部が引っ掛かるバネ(バイメタル)
この溝があるおかげでグラグラしているアクセサリプラグをなんとか固定してくれるのです。
(バネを金属の棒(ドライバー等)でこじるとショートします)
▼左が固定されるタイプ、右が固定されないタイプ
ただし、アクセサリプラグの先端の接点が完全に隠れるまで引っ込まず、プラグの溝がソケットのバネに引っ掛かってくれないアダプタも存在するので注意が必要です。
▼先端が引っ込まない残念なUSBアダプタ
JIS規格の国産車使う場合でも収まりがわるく抜けてくることもあるので、これから購入するのであれば、オールマイティで使えるように、溝付きで先端の突起が最後まで引っ込むタイプを選んだ方が得策かもしれません。
他にも対応できる商品もありました。
▼「W」ワイド「N」ナロー切り替え付きアダプタ
▼シガーソケットの隙間に挟む商品
シガーソケット プラグ 抜け 防止 シガソケ ロック 脱落 を止める
他にも、フィアット純正アクセサリーのUSBアウトレットを取り付けたり、一層のことアクセサリーソケットを増設するのも手です。
▼フィアット純正USBアウトレット
(FIATサイトより)
国産車は「これでもか」というほど日本人ユーザー重視で作られていますが、フィアットはデザイン重視で作られているところがあり、不便なことが多々あります。
ちょっとしたことで改善できるところもあるので、いろいろ工夫してフィアットを楽しんでください。
(WEB担当スタッフ)