今回の修理はグランデプントのハイマウントストップランプです。
グランデプントのハイマウントストップランプはリアゲートにあります。
このランプのバルブが切れて歯抜けになっている事が多いです。
しかし、オーナーは点灯していなくても気が付きにくく、多くが車検整備の時に見つかります。
このランプにはバルブが8個使われています。
リアゲートを開けるとメクラキャップがあるので、それを取り外すとアクセス出来ます。
この穴の奥に下に2ヶ所バネ付きのロックがあります。
ランプの上側には4か所爪があります。
外し方は、バネを解除しドライバーなどでランプを押したまま、上側の爪を一つづつ外しています。この爪がきついため、とても外れにくいです。
▼ドライバーでランプを押し上げます。反対側に手が届かないので一人ではかなり難しいです。
▼二人がかりでやっとの思いで外しました。左側の黒いチューブはウィンドウォッシャーのパイプです。
▼レンズを外すとバルブユニットが出てきます。
▼バルブユニット
▼12V2W 一般的なバルブではありません。
▼無事全部点灯しました。
これでお終い。
ではなく、ここまではただのバルブ交換になってしまいますね。
ここからが本題です。
この点灯しない原因がバルブ切れでは無い場合がかなりあります。
確かに、バルブが薄黒くなっていて切れている、もしくは寿命かな?と思われるバルブもありますが、点灯しないバルブを少し動かすと点灯する事も多々あります。
触ると点灯すると言う事は、接触不良?
そうなんです。接触不良なのです。
その接触不良を起こしている原因が、バルブユニットでは無く、レンズ側のリフレクター(反射鏡)が熱で変形してしまっていたのです。
▼バルブの熱でリフレクターが溶けて変形してしまっている。
この穴が変形してしまったことで、バルブの位置が動いてしまい、接触不良を起こしていたのです。
歯抜けになっているランプをたたくと点灯するのはこの為です。
このようになってしまったらバルブを交換してもまた接触不良が起きるため、ハイマウントストップランプをアッセンブリー交換する必要があります。
さらには、変形が大きくなるとレンズが曲がってしまって、ランプとリアゲートとの間のパッキンに隙間ができてしまい、雨漏りしてしまう事もあります。
▼赤丸のところが曲がっている。
チンクエチェント(500)のテールランプユニットのテールランプの内部も変形しているのも見かけます。
フィアットは熱対策をもう少し考えて設計してほしいものですね。
▼ハイマウトストップランプを交換して、雨漏りが直ったグランデプント
(WEB担当スタッフ)