ムルティプラの走行中に音がして、そのうちものすごい音になってきた。との事でレッカーで運ばれてきました。
異音は走行時のみでアイドリング時には音がしません。
調べてみるとミッション付近から音がしていました。
トランスミッションのオイルドレンを開けてみると、オイルはほとんど入っていませんでした。
今回の異音はドライブブーツが破れそこからミッションオイルが漏れて、オイル切れでデファレンシャルギアが破損してしまったようです。
(ムルティプラのドライブシャフトのインナー側ブーツは非回転式でブーツでオイルを止めています)
▼裂けたドライブシャフトブーツ
▼ドライブシャフトを取り外したところから見える破損したデファレンシャルギア
デファレンシャルギアの破損以外にも摩耗や破損している可能性もあるので、今回は中古のトランスミッションと交換して修理を終えました。
外したミッションのデファレンシャル部分を見てみるとギアの歯が無くなっていました。
▼破損したムルティプラのデファレンシャルギア
▼ボロボロになったリングギア
▼ピニオンギアが無くなったシャフト(本来はシャフトの両端にピニオンギアがある)
▼ドライブブーツ、ミッションケース内から見つかった粉々のピニオンギア
年式が古い車では定期点検の実施はもちろんですが、車庫のオイル跡のチェックや異音など、常に車の変化に気を配り、異変を感じたら早めに点検してもらった方が良いと思います。
走行距離が少なくても、年式の古い車は樹脂やゴムの部品にそれなりに老化が見られますので同じように気配りが必要です。
(技術担当スタッフ)