デュアロジックを故障させないためにする事

デュアロジックを故障させないためには、

≪運転席に乗り込む前に≫

運転席ドアを開けたら、デュアロジックのポンプが作動するのでその音を確認します。
元気よく回っているかどうか聞いて下さい。途切れ途切れだったり、音程が高くなったり低くなったりしている場合はモーターかポンプが悪くなっている可能性があります。
作動時間は、直前にエンジンを止めてからの時間によりますが、約10秒。あまりにも長い場合は油圧回路内のOリング等のパッキンが痛んできている可能性があります。(駐車して間もない場合等、油圧が抜けていない場合は短くなります。)
もちろん油圧回路外に漏れている場合は地面に油の後が付いているかもしれません。ただし、デュアロジックオイル交換をした直後はオイルの入れ過ぎによるオーバーフローも考えられます。(入れ過ぎの場合はエンジンを止めてから時間がたつとあふれてきます。)

 

≪エンジンをかける時≫

ポンプが止まったのを確認してからエンジンをかけます。
ギアを入れて発進するのは最低でも30秒ぐらいは待った方が良いでしょう。時間に余裕があるのなら暖気が終わるまで(約数分)待った方が良いでしょう。駐車場から出るのに切り返しが必要な為、ギアを1速、バックの繰り返しをする人はギアの操作はゆっくりと行った方良いでしょう。構造上1速、バックの切換え動作は力を要します。
≪走行時≫      P1130105

特に気を付ける事は無いですが、渋滞走行や車庫入れなどで半クラッチを多用しているとクラッチが減ってきてクラッチミートタイミングの位置がずれてきます。この場合、発進時、変速時にギクシャク感が出てきます。必要以上のギアチェンジは各部の部品を消耗させます。

 

≪駐車時≫

マニュアル車の基本は、事故防止のためにギアを入れ駐車しますよね。
フィアットも同じで、ニュートラルでエンジンオフにするとアラームが鳴ります。
しかし、ギアを入れたままエンジンを切ると、エンジン始動時に入っていたギアを瞬時にニュートラルに切り替える為、デュアロジックに負担をかけます。内部の部品やオイルが消耗してくるとエラーになる確率が高くなってくるようです。
ギアを入れておく場合は、バックギアより1速からニュートラルに戻す方が構造上ロスが少ないので、1速で駐車した方がよいと思います。

ニュートラルでエンジンオフは自己判断及び自己責任でお願いします。

 

≪メンテナンス≫

定期的にメンテナンスを受ける事。
このメンテナンスが重要。ディーラーの定期点検でもデュアロジックのメンテナンスは行っていないようです。メンテナンスで行う事は、
① デュアロジックオイルの交換
② ギアオイルの交換
③ スキャンツールでのキャリブレーション(較正)
④ 消耗部品の点検及び交換
このメンテナンスは2~3万キロごとや車検毎に行うと良いでしょう。
デュアロジックはセミオートマチックなので半クラッチが苦手です。駐車場に入れるのに時間がかかる方、渋滞走行が多い方はクラッチの減りも、メンテナンスの時に確認してもらって下さい。減っているようでしたら早めの交換をお勧めします。滑っていなくてもデュアロジックの許容量を超えるとエラーになる事もあります。
スキャンツールでのキャリブレーションも体感できるほど良くなる場合もありますので、車検時などにはぜひ行ってみて下さい。

 

≪アラームが鳴ったら、万が一動かなくなったら≫

ギアボックスエラーでアラームが鳴ったり、動かなくなったら、まずは焦らない事です。
始動時にギアが入らなくて鳴るアラームは10秒ほどで鳴りやみます。またすぐに音を止めたければ一度キーをオフにすれば鳴りやみます。アラームが止まったら再度始動してみて下さい。
それでもダメだったら一度当店にご連絡下さい。
引き取りをディーラーや修理工場に依頼すると有料になる事があると思いますが、ご自身で加入している任意保険には無料レッカーサービスがある場合もありますので、確認してみて下さい。

 

 ≪最後に≫

今まで記載した事項はメーカーで推奨する内容で無いところもあり、新車保証が切れていない車ではディーラーの指示に従って、それでも故障した場合は保証で直してもらった方が良いです。
また、これらについて、ガレージドッコでの経験を元にした見解なので、今後入庫してくる修理の状況によって変わってくる事をご理解下さい。

 

 

 

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