先日仕入れた3万キロの極上車のバルケッタですが、冷間時にエンジンより異音が発生しています。
エンジンをかけるとすぐにエンジン上部よりガラガラ(カタカタ)っとかなり大きな音がします。
そして回転を上げていくと2000回転付近から次第と消えていきます。
またエンジンが温まると何も無かったかのように気持ちの良いエンジン音に戻ります。
何か聞いたことがある…
という人もいるかもしれませんが、まさにタイミングバリエータというバルブタイミングを自動進角させる装置の故障時に発生する異音なのです。
※ 特徴として赤丸の付近より特に大きなガラガラ(カタカタ)音がします
今は定番となっているこの装置、日本でも可変バルタイと言い高出力や低燃費には欠かせない機能となりました。
フィアットでは、バルケッタを始め188プントと当時の1.7Lエンジン(183A1)で採用されているため、よくお目にかかる故障なのです。
実は同じ部品が、同じ部品番号でアルファロメオのセレスピードでも使われているのです。
今回はそのタイミングバリエータの交換作業をご紹介します。
その前にタイミングバリエータを制御しているソレノイドバルブの点検です。
単体点検では異常は有りませんでした、後でオイルの通路のつまりも点検します。
では早速作業に取り掛かります。
バルケッタは、ボンネットが小さい為作業性が悪いですね。
だいぶ端折ってしまいましたが、タイミングベルトの取り外しです。当然交換しますよ。
その前にっ…SST(特殊工具)を使ってカムを固定します。
画面左がIN(インテーク)、右がEX(エギゾースト)です。
SSTもカム山に合わせてINとEXで形が違います。
そこまで出来たら後はバラバラに…
そして今回のメインのタイミングバリエータの交換ですっ!
INのカムシャフトとプーリーの間についているので、固定し取り外します。
ネジ止め剤が塗ってあり、かなりの硬さ、やっとの思いで外しました ヽ(´▽`;)
アッセンブリー交換なのですが…やはり気になります。
とりあえずバラしてみますが、意外と単純な作りになっています。
作れと言われたら難しいですが、定価44,200円は少しお高いのでは…
構造はこんな感じです。
図の左上のソレノイドバルブより送られてきた油圧がカムの中心を通り、タイミングバリエータをねじり方向に12°30’動かすという仕組みです。
ついでにウォーターポンプも交換します。
3万キロですが、手で回すと少し抵抗があり小さな音が出ていました。
当然、ベアリング類は全て交換です。
組立は要領も解っているのでスムーズにいき、いざエンジン始動っ!
一瞬ガラガラと異音が…少し焦りましたが、油圧が安定すると以前のようなガラガラ(カタカタ)音は無くなりました。
その後ロードテストにて、スムーズな吹け上がりと安定したアイドリングを確認できました。
モチロン異音は出ていませんっ! (^-^)
もし同じようなガラガラ(カタカタ)音でお悩みの方がいましたら、是非ご相談ください。
QUBO DOBLO 500L PUNTO PANDA ABARTH ムルティプラ バルケッタ
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