オートモードにならなくなった!デュアロジックポンプが停止した事を確認をしてエンジンをかけて下さい。

オートモードが入らなくなったのは、油圧が上がらないうちにエンジンをかけたことによる故障が原因の一つだと思われます。

フィアットのオートマチック「デュアロジック」を動かしている動力は油圧です。この油圧を発生させる装置は油圧ポンプです。このポンプで40バール(約40kg/cm2)の圧力を発生させています。

デュアロジックは40バール以下になるとポンプを作動させ、50バールになるとポンプを停止させます。キーをオフにすると圧力は徐々に抜け油圧回路内のオイルはタンクに戻ります。

低下した油圧をエンジン始動時までに規程の圧力に戻す為に、運転席を開けた時にポンプを作動させます。ポンプの作動時間はキーをオフにしていた時間によりますが、だいたい数秒から10秒ほどです。油圧ポンプが老化してきたり油圧回路の劣化によって時間が長くなってきます。

油圧は通常下がることはありませんが、35バール以下になると油圧不足になりインパネの警告とアラームを発しギアの動作を停止させます。キーのオフオンでアラームが止まった場合は油圧が正常に戻ったと思われます。始動時にアラームが鳴ってギアが入らない車はこの場合もあります。

 

では、運転席のドアを開けないでエンジンをかけた場合はどうなるか?
駐車場の関係で助手席から乗り降りするオーナーもいるかもしれません。
また運転席を開けてすぐにエンジンをかけるオーナーもいるかもしれません。

本来デュアロジックのシステム上油圧が足りない場合はギアを動かさないはずなのですが、車種、年式やTCUのソフトのバージョンによりますが、プログラムのバグ?フェールセーフ?でオートモードに入らなくなります。グランデプントで発生する事例が多く、当店でもこの症状の修理を度々行っています。

これは、油圧を上げている最中にセルを回す事になり、油圧が規程値まで上がらないうちに動作させようとするのでデュアロジックはニュートラルする事が出来ないからです。

オートモードに入らなくなるとシフトアップはもちろん、シフトダウンまでマニュアルで行わなくてはならないのでとても運転しづらいです。自然に直ることもありますが、修理にはスキャンツールが必要になってきます。

油圧が上がる前(ポンプが止まるまで)はセルを回さないように注意して下さい。
運転席に座りドアを閉めてしまうとポンプの音は聞こえづらくなるので、出来ればドアを開けたらポンプの音を聞き音が止まってから運転席に乗り込んでエンジンをかけた方が良いでしょう。
ニュートラルで駐車しておけばこの様なトラブルも回避できますので、ご自身の環境や癖に合わせて対応して下さい。なお、ニュートラルでの駐車はご自身の責任において行って下さい。
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≪追加≫
寒くなるとオイルが固くなって油圧も上がりにくくなりポンプの動作時間も長くなってきます。ドアを開けた時のポンプの動作時間は10秒で止まってしまう為、既定の圧力まで上げきれない可能性があります。この為キーをオンにした時に再度ポンプを動かして不足分を補っています。

車種によっては油圧が足りなくてもセルを回そうとしてしまい、その時にアラームが鳴りギアボックスエラーが発生してしまいます。

デュアロジックに乗られている方はトラブル防止のために、運転席のドアを開けてポンプの音が止まってから、キーを回してさらにポンプの音を聞き、ポンプの音が止まってから運転席に乗り込んで下さい。

 

ガレージドッコでは、デュアロジックのトラブルを未然に防ぐために、デュアロジックメンテナンスパックをご用意しています。ぜひご利用下さい。

余裕を持った運転で、安心してフィアットを乗りこなしましょう。

 

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