デュアロジックの仕組みを大公開

今までネットを調べてもよくわからなかったデュアロジック。ここでガレージドッコ でデュアロジックの仕組みを大公開します。

 

デュアロジックとは以前にブログで何度か記事にしていますが、こんなものです。

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白い部分がオイルタンク。その右後ろにあるのがモーターとギアポンプです。

ポンプでオイルを50bar(5MPa)まで圧力をかけます。圧力は圧力センサーで管理されていて、40barに下がったらまたポンプで50barまで上げます。運転席のドアを開けた時にウィーンと鳴る音はポンプの音で、停車時に入れたギアをニュートラルに戻す為の油圧を確保するためです。ポンプ容量は1分間に7リットル。6秒もあればタンク容量を全部上げる事が出来ます。

黒い丸いのはアキュームレータ。丸い中には圧力がかかった窒素ガスが入った風船が入っていて、ポンプのオンオフや油圧ピストン作動時の圧力のショックを吸収します。この中の風船が破けるとオイルの量がものすごく減るので、場合によってはオイル不足でミッションエラーが出るでしょう。また、気体がなくなる為液体のみで圧力を受けることになります。オイルのみで圧力を受けると液体ではわずかしか圧力をためる事が出来ない為、ポンプが回るとすぐに圧力がいっぱいになり、油圧動作をするとすぐに圧力がさがってしまい、ひっきりなしにポンプが回る事になります。その為ポンプの寿命は縮んでしまうでしょう。また、油圧の変動も多くなるためソレノイドバルブやオイル経路に不具合が出てくるかもしれません。

重機やフォークリフトなどの油圧シリンダーは押した後のオイルは元の油圧回路内に戻されますが、デュアロジックの場合は押された油圧ピストンが戻る時には低圧側の経路を通りオイルタンクに戻される為たえず循環しています。この機能は良くも悪くもありますがオイルがたえず空気に触れる事になります。

オイルタンクの容量は約0.5リットル。このタンクの量とオイル経路を合わせた1リットル弱のオイルを循環し作動させている為オイルの負担は大きいです。

タンクの下部には150ミクロンのフィルターが装備されていて異物等を取り除きます。フィルターは取り外す事が出来ないのでオイル交換数回に一回はオイルタンクごと取り換えた方が良いです。

 

 

デュアロジックを上から見たところです。

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① エンゲージソレノイドバルブ(偶数ギア)
② エンゲージソレノイドバルブ(奇数ギア)
③ セレクションソレノイド
④ クラッチソレノイドバルブ
⑤ エンゲージポジションセンサ
⑥ セレクションポジションセンサ
⑦ クラッチポジションセンサ
⑧ アキュームレータ

 

デュアロジックを大きく分けると2つに分かれます。

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上部
1 バルブユニット(ソレノイドアッセンブリ)

下部
2 電動ポンプとオイルタンク
3 アクチュエータ(メカニカルユニット)

これ上部下部のデュアロジックアッセンブリ(コントロール)で約20万円です。上部のバルブユニットだけでは約10万円です。

 

バルブユニットを取り除くところで、これがアクチュエータです。
右側の四角の枠の中のレバーをバルブユニットの油圧ピストンで動かします。

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バルブユニットの裏側はこんな感じ。

上下にあるエンゲージピストンでアクチュエータのレバーを動かします。シフトレバーの前後にあたる部分です。

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アクチュエータの裏側です。

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真ん中の部分が動きます。

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このレバーでトランスミッションのプレートを動かします。

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Aラインはオド(奇数)ギアエンゲージメントポジション
Bラインはニュートラルポジション
Dラインはイーブン(偶数)ギアエンゲージメントポジション

 

 

ここで、疑問に思った方もいるかもしれませんが、シフトの左右はどうやって動かしているの?って思いますよね。

デュアロジックのすごいところはここです。
セレクションソレノイドがあるところですが、この中にSカムと言われるものが入っています。

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ギアを1速から2速に変える時はエンゲージのピストンを動かし移動させます。

2速から3速に切り替える時にはセレクションソレノイドがSカムをロックし斜めに移動させます。

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フィアット(マレリ)の技術者は1速から3速や4速に飛び越えて切り替える必要は無いとしているんでしょうね。
仮にシフトレバーで3速から素早く操作して5速に切り替えた場合でもデュアロジックでは4速に入れてから5速に入り変えているんです。これは実物を見ないと理解しずらいです。
エンゲージポジションセンサーとセレクションポジションセンサー(X軸Y軸)の位置を読みとって現在のギア値を算出しています。

 

最後にクラッチ。

⑦クラッチポジションセンサーの下にあるのが、クラッチプッシュロッドです。これでクラッチレリーズレバーを押します。
ポジションセンサーで移動量(百分の一ミリまで)を測って、クラッチソレノイドの電流量を変化させ作動させています。
エンジンが掛かっていない状態でシフトチェンジを 1-R(-N) と切り替えると、切り替える度にクラッチ操作しているのがわかります。(エンジンが掛かると、常にクラッチは切れた(踏まれた)状態になります)

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