またデュアロジックの故障かよ、トホホ。
もうダメかな…
始動時に「 Check transmission see handbook 」の警告メッセージが表示される事があります。
取扱説明書を見ても「ディーラーで点検を受けてください」しか書いていません。
では、警告メッセージが表示される時には何が起きているのか?
今までに何度かデュアロジックの記事を書きましたが、原因の一つに油圧不足があります。
運転席のドアを開けるとデュアロジックのポンプが回りエンジン始動時に必要な油圧を確保します。その後エンジンがかかりギアを入れます。どうやらドアを開けた時に貯めた圧力を始動時に使ってしまいギアを動かすときの圧力が足りなくなり故障と判断するようです。
本来ならば、すぐにポンプが回り足りなくなった圧力を補うのですが、何故だかこの様な症状が起きているようです。特にこの症状はグランデプントの初期のタイプでよく起こっています。また、寒くなってくると症状が出やすいようです。
では、どのようにしてこの症状を回避したら良いか?
1.運転席のドアを開けたらポンプが止まるまで待つ。
ポンプの音の変化(元気に回っているか)を常に気にしておきましょう。
2.エンジンを始動したら暖気をする。
暖気は2回目のポンプが回るまで待つためです。エンジンをかけるとポンプの音は聞こえづらいので暖気を取るつもりで数分間待ちましょう。
万が一警告メッセージが表示されたら
アラーム音が鳴っていてもすぐに止まるのでしばらく我慢して待ちましょう。
2回目のポンプが回り圧力が回復されたらアラームはなりません。
こちらにも記載されていますのでご覧ください。 デュアロジックを故障させないためにする事
【注:これでも警告メッセージが消えない場合には別の原因があります。】
この症状を何とかしたい方
ガレージドッコでは、デュアロジックのメンテナンスを行っています。
メンテナンス時には各部の点検も行い、点検の結果によっては部品交換でこの様な症状が直る場合もあります。
マニュアルミッションの場合では、人間の五感が今までと違う変化を感じ取るので、故障の判断が出来ます。しかし、デュアロジックは全自動がゆえに、何か不具合が起きるとすぐに警告や注意メッセージが表示されてしまいます。
整備工場ではコンピュータに記録されたデータを元に修理していますが、故障個所が継続していない場合やシステムエラーの場合には故障個所の診断がとても難しくなっています。
ディーラーなどでデュアロジックのアッセンブリー(一式)交換する訳は、「総合的に直す」「時間をかけないで直す」と言う事になります。
ガレージドッコでも、デュアロジックの故障について原因特定が難しい事象はまだまだたくさんあり、研究の毎日です。