デュアロジックオイルの交換

フィアットのミッションのオートマはデュアロジックと呼びます。

オートマと言っても、日本車のオートマの構造とぜんぜん違います。
マニュアルトランスミッションをクラッチとシフトチェンジを車のコンピュータが自動的に行ってくれます。
セミオートマやツーペダル式MTとも呼ばれています。

これがデュアロジックミッションです。
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上に載っているのが油圧でシフトチェンジ作動させる部分です。
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日本車のオートマチックトランスミッションに比べてとてもコンパクトです。

デュアロジック車の場合、運転席のドアを開けるボンネット内で音が鳴りますね。
この音がデュアロジックポンプの音です。
デュアロジックのオイル圧力が下がっている場合の為に、エンジンを切った時にドアを開けるとポンプが作動します。ポンプは油圧回路内にデュアロジックオイルを満たし圧力を高めます。
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真ん中のスプレーみたいなのがポンプモーター、その下がポンプです。
DENSOですがイタリア製ですね。ポンプは40barで動き50barで止まります。
黒く丸いのがアキュームレータ。ポンプで高めた油圧回路内の圧力を一定に保つ装置です。
中にゴムの風船が入っていてそのゴムの風船にガスが入っていて回路内の圧力を調整しています。
このゴムが劣化してくると油圧回路内の圧力が低下しシフトトラブルを起こします。そして油圧回路内にも負荷がかかりじきにポンプも壊れるでしょう。

 

と言う事で、ドアを開けてすぐにエンジンをかけてシフト操作をしたりすると、ギアボックスエラーが発生し自動変速が動かなくなることがあります。時間がたてば直る症状なら良いですが、直らない場合はエラー消去が必要です。

日本車のオートマは何も気にしなくて良いですが、フィアットのデュアロジックや同じ機能であるアルファロメオのセレスピードに乗っている限り、この機能と長く付き合っていくにはデュアロジックオイルの管理が必要です。
数リットル程度の容量で高圧で作動しているオイルはとても過酷で、耐摩耗性が求められ、使用期間や温度等により適切な粘度が保てなくなり油圧トラブルが発生するでしょう。

 

左側が3万キロほど走ったオイルです。
粘度や色が違います。古いオイルには鉄粉が混ざっています。
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これはデュアロジック指定オイルです。
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オイル交換した時にはタンクも洗浄します。
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見にくいですがケースにはSELESPEED(セレスピード)って書いてありますね。
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ディーラーでの交換は3万キロが標準だそうですが、デュアロジック車を末永く乗って頂く為にガレージドッコでは2万キロで交換を勧めています。

 

以前の記事で当店のグランデプントのデュアロジックの不具合に付いて書きましたが、まれにまだクラッチシステム、油圧回路のエラーが発生していて、現在継続調査中であります。
最近デュアロジックの不具合のお問い合わせや修理が多くなっています。
お困りの方はぜひ当店にご相談下さい。

 

QUBO DOBLO 500L PUNTO PANDA ABARTH ムルティプラ
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